フォニックスは、家庭でも学べるのでしょうか?
幼児期の英語学習に取り入れたいけれど、それは可能なのかと、とことん調べた記憶があります。
しかし、調べれば調べるほど、フォニックスを学ぶメリットは大きいと思いましたし、家庭でも実践できる方法があることを知って、我が家でも始めることができました。

歌いながら2歳でレターサウンド(アルファベットの音)を覚えた長女は、3歳から本格的にフォニックスを学んでいます。
始めた時期が早かったので、可能な限り「お勉強要素」を排除しようと思いました。
目指したのは、
遊びながら自然に覚えるための
「しかけ作り」!!
というわけで、我が家流:幼児期のフォニックス学習法やおすすめの教材についてついてまとめたいと思います。


フォニックスとは?
フォニックスとは、英語学習において文字(つづり)と音の関係性を学ぶ画期的なメソッドです。
私が学生だった頃は、授業の中でアルファベットの読み方を「ABC」=「エー、ビー、シー」として教わりました。
しかしこれらは各アルファベット(文字)の名前であり、実際に英単語を読む時にこの読み方が反映されることは多くありません。
文字の名前(レターネーム):
アルファベット読みとも言う。
a=エー、b=ビー、c=シーという読み方。
一方で、海外の子どもたちはアルファベット読みだけでなく、「a=ア」という文字の音も合わせて学びます。

しかし、文字の【音】に従って読むとしっくりきます。AppleのAは、「エー」ではなく「ア」と読むように。
文字の音(レターサウンド):
音読みとも言う。
(フォニックス読み/アブクド読み)
a=ア、b=ブ、c=クという読み方。
このように、文字と音の関係性を理解し、英語での読み書きの土台を作る学習方法のことを、「フォニックス」と言います。
アルファベットの「a」だけを取り上げた、音読みのためのフォニックスソングです。
リンゴのA | A is for Apple, a,a,a |
アリのA | A is for Ant, a,a,a |
フォニックスには他にも沢山のルールがあり、それらを覚えるのは容易ではありません。
ルールに当てはまらない例外も多いので、はじめは私も「大丈夫かな?できるかな?」と躊躇したことを覚えています。
しかし、フォニックスを学ぶメリットはその労力をはるかに超えるものだと思いますし、実際にそれで「英語が読めるようになる」体験は、言葉には表し難いほど感動的なものなのです。

フォニックスを学ぶメリット
- 英単語を読めるようになる
- 英単語を書けるようになる
第一に、フォニックスを学ぶことで英単語を正しく読む技術が身に付きます。
たとえば私の場合、単語を丸暗記してきた世代なので、綴りを覚えた単語以外は正確に読むことができません。
しかしフォニックスのルールに従えば、はじめて目にする単語でも音声化することが可能になります。
これは多読を始める前の大切な土台になりますし、子どもにとっては、将来的にも貴重な財産になると思います。

第二に、フォニックスを学ぶことで英単語を正しく書く技術が身に付きます。
耳から聞こえてきた言葉を正確に綴ることができるなんて、本当に羨ましい限りです。
フォニックスは家庭で学べるのか
- 一般的な日本の教育機関では学ばない
- フォニックスを学べる教室もある
- 教材を使えば、家庭でも学習は可能
日本の学校ではフォニックスを学ぶ機会がないため、小学校入学までに何とか習得させたいという思いがありました。
ちなみに、長女よりも年上の親戚たちは5~7歳でフォニックスを始めたので、オンライン英会話のレッスンを活用していました。
引用元:公式ページ
ネイティブキャンプのキッズコースでは、オックスフォード出版のテキスト『Let’s Go Phonics』を使って指導してくれます。
ネイティブキャンプは定額制で24時間365日受講制限なし&予約不要なので、気まぐれな幼児には使いやすいサービスだと思います。
\フォニックスを学べるオンライン英会話/
>>今すぐ
ネイティブキャンプの公式ページを見る
何とか親子で学べないかと、家庭での進め方に悩んでいた時に、一冊の本に出会いました。
英語特有の音感を身につけ、フォニックスを学び、多読を軸に高度な英語力を身につけていくという『世界で活躍する子の<英語力>の育て方』、←我が家のバイブル。
それと同様のメソッドながら、フォニックスの学び方についてより分かりやすく解説してくれる本です。
そして、この本の中で紹介されていたおすすめの教材というのが、『Sounds Great』という韓国発のテキストでした。
これなら私でもできるかも!?ということで、我が家のフォニックスは『Sounds Great』を中心に進めていくことになりました。


フォニックスを始めたい!幼児への教え方
フォニックスを学び始める時期として、以下の目安が参考になります。
- 子どもが4~5歳になった
- 子どもが文字に興味を持ち始めた
- 英語の音に十分慣れてきた
我が家の場合、長女が赤ちゃんの頃から英語を聞かせてきました。

そして1歳のうちにABCソングを覚え、アルファベットも部分的に読めるようになってしまったので、計画を前倒しして、少しずつフォニックスを始めることにしたのです。
1. レターサウンド(文字の音)を学ぶ | |
2. 3文字単語 | サイトワーズ ↓ ↓ ↓ |
3. マジックe+4文字単語 | |
4. 子音字の連続 | |
5. 母音字の連続 |
基本的には、フォニックスのテキスト『Sounds Great』(全5冊)に従って、淡々と進めていくだけです。
ただ、2歳から「英語のお勉強」を始めるにはあまりに早すぎると思ったので、3歳までの一年間は、じっくりと時間をかけてレターサウンドに集中しました。
レターサウンドを学ぶ
- Sounds Great 1
- YouTube
- Leapfrog DVD
まずは、ABCを「エービーシー」ではなく、「ア・ブ・ク」という風に、アルファベットの「音」を覚えることから始まります。
文字の音(レターサウンド):
音読みとも言う。
(フォニックス読み/アブクド読み)
a=ア、b=ブ、c=クという読み方。
YouTubeで「Letter Sounds」や「Phonics Song」と検索すると、たくさんの関連動画が出てきます。
それらを定期的に視聴しながら声に出して真似るだけでも、幼児なら自然と覚えてしまうでしょう。
YouTubeや『Leapfrog』のDVDを見たり、アルファベットのマグネットで遊びながら音を確認したり、娘が自然と吸収するまで各方面からのインプットを継続しただけです。
焦らずにしっかりと定着させたかったので、次の段階に移行するまで一年ほど待ちました。
同時に、フォニックスを本格的に始める前に(3文字単語/Sounds Great2を始める前に)十分な土台を築きたかったので、CTP絵本のかけ流しと読み聞かせを習慣化しました。

フォニックスのための教材
- Sounds Great 2~5
- Montessori Reading Workbook
- Leapfrog DVD
レターサウンドがしっかり定着した後は、Sounds Great 2に移行しました。
ここからは、テキストに従って淡々と進めるだけです。
時間のある週末にテキストを開いて復習することもありましたが、基本的にはテキスト特典の動画を繰り返し見たり、Sounds Greatのアプリ(BIGBOX)で遊んだりしながら覚えました。
- テキスト掲載のQRコードを読み込む
- 全動画をYouTubeの再生リストに編集
- 各ユニットごとに動画を定期的に視聴

我が家ではSounds Greatを中心に学んでいますが、そこで得た知識を整理したり、確認したりするためには、他のツールも積極的に活用しています。
たとえば『Leapfrog』のDVDは、フォニックスを視覚的に学べるアニメとして大人気ですが、長女も好んでよく見ていました。

フォニックスを学べるアプリ
- トド英語
- Kahn Academy Kids
- Bob Books Reading Magic
- Teach Your Monster To Read
- Pinkfong スーパーフォニックス
最近は優秀な学習アプリが豊富なので、とても助かります。
引用元:トド英語公式
フォニックスの復習・定着のために活躍してくれる『トド英語』は習慣化しやすく、スモールステップで学べるので幼児には特におすすめです。
また、我が家の英語学習は母国語方式にこだわっていますが、トド英語の中で使用される日本語の解説は最小限に抑えられており、特に影響はないと思っています。
トド英語だけでも、基礎的なフォニックスを習得するには十分かもしれません。
それから、イギリス発の『Teach Your Monster To Read』も素晴らしいアプリです。
ある程度英語に聞き慣れていて、ゲーム好きな子どもとは相性が良いでしょう。
我が家では前述の2つのアプリを定期的に使用していますが、長女の気分によっては別のアプリで遊ばせたりもしています。

サイトワーズを覚える
サイトワーズとは、フォニックスのルールには当てはまらない「頻出単語」を意味します。
サイトワーズを始めるタイミングは「レターサウンドを覚えた後」ということなので、Sounds Great2以降と同時進行になりますね。
- 絵本で覚える
- カードで覚える
- ゲームで覚える
英語圏では日本の漢字学習のように、読み書きを繰り返して暗記させるようですが、長女はまだ幼かったので、こちらも絵本やゲームを通して「勝手に覚える」を目指しました。
我が家で毎日かけ流しているCTP絵本ではサイトワーズも学べるので、絵本を暗唱することで自然と身に付いていくように思います。

また、サイトワーズに特化した絵本もおすすめです。中でも有名なのが、Sight Word Readersシリーズでしょう。
イラスト仕様の25冊セットと、写真仕様のノンフィクションシリーズ(25冊×4箱)の2つのタイプが販売されています。

絵本だけでなく、カード教材やゲームを利用して覚えるのもいいでしょう。
我が家ではアメリカの知育ブランド「ラーニングリソーシズ」の教材を愛用していますが、サイトワーズを学ぶためのカルタも購入しました。
ハエたたきのようにスピードを競うゲームですが、虫のカードを並べてカラーコピーし、ポスターとしてリビングにも貼り付けています。
フォニックス学習の効果を確認する
フォニックスがきちんと身に付いているのか、初見の英単語を音声化できるようになったのか、心配に思う方もいるでしょう。
テストというわけではありませんが、ある程度学習が進んだら「はじめて見る英文」で確認してみるといいかもしれません。
簡単な絵本で確認する

フォニックス練習用の絵本で腕試しをしてみるのはどうでしょう?
3文字単語はスラスラと読めるようになり、サイトワーズも少しずつ身に付いていたので、はじめて手にした絵本でも自力で読めるようになっていました。
幼児でも、英文が読めるようになるんだ!と改めて驚きましたね。


また、娘の好きなアニメのリーディング教材を使ってモチベーションを高めることも重視しています。
たとえばPeppa Pigの『Phonics Set』は、低価格ながら絵本10冊とワークブック2冊が同封されている魅力的なアイテムです。
ピクチャーディクショナリーで確認する

もっと簡単な方法としては、英語の絵じてんを活用し、単語を読ませてみる方法です。
イラストは隠すなどして、綴りを見ただけで音声化できるかを確認してみるといいでしょう。

このように、我が家では市販の教材や絵本・アプリを活用しながら繰り返し触れさせることで、「いつの間にかフォニックスが身に付いていた」を目指しました。
フォニックスの学習経験がない親としては不安もありましたが、優秀な教材のおかげで何とかなるものだと思うことができました。
少しでも参考になれば嬉しいです。


