英語育児(バイリンガル子育て)を実践したい!という方のために、「英語育児本」とも言うべき保護者向けの良書を厳選して紹介します。
英語育児に関しては専門家の意見も分かれますし、家庭環境や予算などが大きく影響するものです。使用するメイン教材によって、取り組み方も変わってくるでしょう。

ですからまずは、目標をどこに設定するのか、どのくらいの予算をかけられるのかなど、ぼんやりとでもイメージしてみた方がいいかと思います。

英語育児の目標設定と本の選び方
子供の英語教育に関する本は年々増えている印象で、その中から何をどう選べばいいのか、悩んでしまいますよね。
そのため、まずは英語育児を実施するにあたり、到達したい目標やそれにかけられる時間・予算などをざっくり考えてみませんか?
そしてその後に気になる書籍の目次や口コミを読んでみると、相性の良い本を見つけやすくなるので、無駄な出費を防げるかと思います。
何歳から始める? | かけられる予算は? |
自由に使える時間は? | 学習方法は? |
教材のタイプは? | どのレベルを目指す? |
たとえば、赤ちゃんから始める場合と5歳から始める場合では、使用する教材も進め方も変わってきます。英語育児にかけられるお金や時間的な余裕なども、各家庭様々でしょう。
- 子供が英語を好きになってくれれば十分?
- 受験英語に備えたい?検定対策は?
- 海外でも通用する英語力を目指したい?
最近はDVD教材も人気ですが、「なるべくスクリーンタイムは増やしたくない」と考える方もいるでしょうし、「とにかく本を沢山読んでほしい」と思う方もいるはずです。

英語育児は長期戦になるだけでなく、親が伴走しなければなりません。
家庭の教育方針にマッチし、「これならできるかも!」と思わせてくれる本に出会うことが、成功への近道となるのではないでしょうか。
当ブログのコンセプトと英語育児本

たとえば、我が家の場合…
英語育児コンセプト:
- 目標は、社会で役立つ高度な英語力
- 母国語方式を採用したい
(オールイングリッシュ/直接法) - 家庭で無理なく実践できる方法
- 絵本・多読・音のインプットを重視
(DVDメインの教材は避けたい) - DWEやWWK等の高額教材はなし
- 英語での積極的な語りかけはしない
私の娘たちには、有名な高額パッケージ教材を購入したことはありませんし、外部の英語教室にも通っていません。
まずは日本語を育てることに重点を置き、家族間のコミュニケーションも大切にしたいので、英語での語りかけも積極的には行っていません。
家庭で実践可能な方法を探りながら、その都度相性の良さそうな教材や絵本を取り入れ、マイペースに進めています。

もし、同じような方針で英語育児に挑戦したいという方がいらっしゃれば、これから紹介する書籍たちはとても参考になると思います。


世界で活躍する子の英語力の育て方
我が家の英語育児に欠かせないバイブル本です。『世界標準の子育て』で有名な著者が、日本の家庭でも実践できる英語学習方法を、スタート年齢別に詳しく解説してくれます。
英語育児の全体像を掴める
インターナショナルスクールに通わなくても、海外留学をしなくても、トップレベルの英語力(CEFR B2/英検準1級)を習得することを目指す方法論です。
- 目標は、CEFR B2レベル達成
- 低予算で実践可能なメソッド
- 8~10年の学習期間を段階的に解説
- フォニックスの基礎について解説
- リーディング力の育成を重視
- 情報満載なQ&A
スタート年齢別の学習順序が分かりやすくまとまっており、学習方法やおすすめのツール・次の段階に進む目安まで、保護者に寄り添った非常に丁寧な説明がなされています。
この一冊があれば英語育児の全体像が掴めますし、疑問が生じた時に開けば必ずヒントを見つけることができる、そんな心強い一冊です。
ただし、幼児期から始めることを推奨しているので、小学生以上の場合はその点を考慮の上ご検討下さい。
ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語
応用言語学や脳科学・教育心理学のエビデンスに基づいた英語の学習方法を丁寧に解説してくれる一冊です。
科学的根拠に基づいた年齢別の英語学習法
子どもの第二言語習得に関して、効率良く学ぶ方法を専門家の立場から年齢別に教えてくれます。情報量が多く、大変読み応えのある本です。
- 目標は高度な英語力(CEFR B2~)
- 文字ではなく「音」から学ぶ
- 断片ではなく「かたまり」で学ぶ
- 英語をではなく「英語で」学ぶ
英語を学ぶよりも、英語で夢中になれることを学んだ方が、学習効率が高くなるという点には特に納得しました。
また、幼児期には英語を勉強と思わせないことが大切であることも、改めて意識したいと思いましたね。
こちらでもフォニックス学習を推奨していますが、その具体的な方法については詳しく書かれていません。
楽しい「子ども英語」はなぜ身に付かないの?
私のブログでは「英語育児を楽しんでいます!」と断言しているので、このようなタイトルの本を紹介するのは矛盾しているように思われるかもしれません。
しかし、中身を読めば「なるほど」と納得していただけるでしょう。
先に紹介した『世界で活躍する子の英語力の育て方』と同様に、フォニックスの習得と多読の積み重ねを重視するメソッドです。
「子ども英語」から「本物の英語」へ
遊び感覚の楽しい「子ども英語」で終わらせずに、そこから「本物の英語」に引き継ぐプロセスが重要なポイントになると解説されています。
- 目標は小学生で英検準2級以上
- 家庭で実践可能な三段階学習法
(フォニックス・音声付き絵本・多読) - 親子でできる!フォニックス学習法
- 英検との付き合い方と受験の目安
- 受験英語への対応
有名な早稲田アカデミーの先生が執筆しているので、英検や受験に関する説明も豊富です。
軸となる学習方法(フォニックス&多読)は『世界で活躍する子の英語力の育て方』と全く同じですが、具体的にフォニックスをどのように学べばいいか、英検とはどのように付き合っていけばいいかなど、痒いところに手が届く内容となっています。
フォニックスや多読の始め方から解説されているため、乳幼児期(低年齢期)の英語学習方法については、ほとんど取り上げられていません。

こちらの本では、市販のテキスト教材『Sounds Great』を使用したフォニックスの学習方法が紹介されています。
我が家でも取り入れていますが、フォニックスを学んだことのない私でも淡々と進めることができました。詳しくは、別記事をご覧下さい。

赤ちゃんからの英語レッスン
絵本とかけ流しの継続によって、英語の土台を築くという方法論です。英語教室の先生が、ご自身の出産を機に試してきた英語育児を「絵本100冊暗唱メソッド」として確立されました。
基礎を固める絵本100冊暗唱メソッド
我が家ではこの本を参考に、英語絵本の読み聞かせを実践してきました。絵本の音声をかけ流しに活用し、親子で絵本をめくりながら内容の理解を深めるという方法です。
- 毎日1~2時間のかけ流し
- 毎日必ず絵本をめくる
- まずは100冊をしっかり読み込む
- 100冊終えたらフォニックスを
- 自力読みまでサポートする
『世界で活躍する子の英語力の育て方』でも、アーリー・リーダーズを100冊読み終えてからリーダーズへ移行するようにと説明があるので、このメソッド=100冊読破にも納得がいきます。
アーリー・リーダーズ | 8~16ページ程度の洋書 |
リーダーズ | 16~32ページ程度の洋書 |
我が家もCTP絵本の読み聞かせ(※音声ペン活用)と付属CDのかけ流しを継続した結果、英語育児の方向性が間違っていなかったことを実感しました。
ただし、100冊メソッドはあくまでベース作りと明記されています。その後は自力読み(多読)への移行が大切で、フォニックス学習も必要であると書かれていますが、それらについては省略されています。

CTP絵本で育てる確かな英語力
CTP絵本に興味のある方や、CTP絵本の購入を検討されている方にはおすすめの一冊です。
絵本の解説や家庭での学習方法なども丁寧に書かれているので、マニュアル本として活用するといいでしょう。
CTP絵本を使った英語学習の進め方
我が家は多読に向けた準備として、まずはCTP絵本のバラエティーパック1・2をお試し購入しました。
購入から数ヶ月で計22冊を丸々暗唱してしまったので、「これなら楽しく進められそう!」ということで、レベル1以降も追加注文することに決めました。
- CTP絵本とは何か?
- 付属CDの聞き方と活用方法
- 読むだけで終わらせない学習方法
CTP絵本のメインセットであるレベル1~3を購入する前に、この本やバラエティーパックを「お試し教材」として活用し、子どもの反応を見るのも良いかと思います。

親子で英語絵本リーディング
多読の定番であるORT(オックスフォード・リーディング・ツリー)について、その魅力や英語学習への活用法を解説してくれる有名な一冊です。
ORTの試し読みと活用術
実際の絵本と音声CDが付いてくるので、試し読みをしてみたい方にもおすすめです。
また、この本を事前に読んでおくことで、ORT学習の質が高まることは間違いないでしょう。イラストやストーリーに隠された秘密の数々を知ることができ、その奥深さに感動すら覚えました。
- ORTとは何か?
- ORTの読み進め方
- ORTの試し読み
- ORTと共用すべき他教材
我が家ではCTP絵本に続き、ORTも使うことになりました。これらのおかげで娘は絵本が大好きになり、そこで覚えたフレーズを日常生活でも口にするようになっています。
かけ流し・絵本・多読の積み重ねが、最高のインプット方法であることを、実感せずにはいられません。
英語育児は親の伴走が必須で、継続しなければ意味がなくなってしまうという難しさはありますが、軸さえしっかり持っていれば家庭学習のみでも目標達成は可能だと思います。
そのためにまずは、バイブルとなるような英語育児本を手に入れましょう!

