英語育児(バイリンガル子育て/おうち英語)を実践したい!と思っても、まずは何からどのように始めたらいいのか、さっぱり分からないという状態でした。
そこで今回は、これまでに出会ったたくさんの本の中から、我が家の「バイブル」となったものたちを厳選してご紹介したいと思います。
英語育児は、長期戦!
途中で悩んだり、これでいいのかと不安になったりすることもあるでしょう。
そんな時、軸となる参考書があれば原点回帰ができますし、心の支えにもなるはずです。
私自身も、疑問を感じた時や次のステップに進む時には、何回でも何十回でも読み返すようにしています。
世界で活躍する子の英語力の育て方
我が家の英語育児に欠かせないバイブル本です。『世界標準の子育て』で有名な著者が、日本の家庭でも実践できる英語学習方法を、スタート年齢別に詳しく解説してくれます。
英語育児の全体像を掴める
インターナショナルスクールに通わなくても、海外留学をしなくても、トップレベルの英語力(CEFR B2/英検準1級)を習得することを目指す方法論です。
- 目標は、CEFR B2レベル達成
- 低予算で実践可能なメソッド
- 8~10年の学習期間を段階的に解説
- フォニックスの基礎について解説
- リーディング力の育成を重視
- 情報満載なQ&A
スタート年齢別の学習順序が分かりやすくまとまっており、学習方法やおすすめのツール・次の段階に進む目安まで、保護者に寄り添った非常に丁寧な説明がなされています。
この一冊があれば英語育児の全体像が掴めますし、疑問が生じた時に開けば必ずヒントを見つけることができる、そんな心強い一冊です。
ただし、幼児期から始めることを推奨しているので、小学生以上の場合はその点を考慮の上ご検討下さい。もちろん、6歳以上でスタートする場合の学習法やコツも書かれています。
ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語
応用言語学や脳科学・教育心理学のエビデンスに基づいた英語の学習方法を丁寧に解説してくれる一冊です。
執筆者は、大人気英語塾「J PREP」の代表を務める斉藤淳先生です。
科学的根拠に基づいた年齢別の英語学習法
子どもの第二言語習得に関して、効率良く学ぶ方法を専門家の立場から年齢別に教えてくれます。情報量が多く、大変読み応えのある本です。
- 目標は高度な英語力(CEFR B2~)
- 文字ではなく「音」から学ぶ
- 英語をではなく「英語で」学ぶ
- 英語力と知性は環境作りが鍵
- 10歳を過ぎたら手遅れは嘘!
英語を学ぶよりも、英語で夢中になれることを学んだ方が、学習効率が高くなるという点には特に納得しました。
また、【幼児期には英語を勉強と思わせないことが大切である】ということも、改めて意識したいと思いましたね。
こちらでもフォニックス学習を推奨していますが、その具体的な方法については詳しく書かれていません。
楽しい「子ども英語」はなぜ身に付かないの?
私のブログでは「英語育児を楽しんでいます!」と断言しているので、このようなタイトルの本を紹介すると矛盾しているように思われるかもしれません。
しかし、中身を読めば「なるほど」と納得していただけるでしょう。
先に紹介した『世界で活躍する子の英語力の育て方』と同様に、フォニックスの習得と多読の積み重ねを重視するメソッドです。
「子ども英語」から「本物の英語」へ
遊び感覚の楽しい「子ども英語」で終わらせずに、そこから「本物の英語」に引き継ぐプロセスが重要なポイントになると解説されています。
- 目標は小学生で英検準2級以上
- 家庭で実践可能な三段階学習法
(フォニックス・音声付き絵本・多読) - 親子でできる!フォニックス学習法
- 英検との付き合い方と受験の目安
- 受験英語への対応
有名な早稲田アカデミーの先生が執筆しているので、英検や受験に関する説明も豊富です。
軸となる学習方法(フォニックス&多読)は『世界で活躍する子の英語力の育て方』と全く同じですが、具体的にフォニックスをどのように学べばいいか、英検とはどのように付き合っていけばいいかなど、痒いところに手が届く内容となっています。
フォニックスや多読の始め方から解説されているため、乳幼児期(低年齢期)の英語学習方法については、ほとんど取り上げられていません。
こちらの本では、市販のテキスト教材『Sounds Great』を使用したフォニックスの学習方法が紹介されています。
我が家でも取り入れていますが、フォニックスを学んだことのない私でも淡々と進めることができました。詳しくは、別記事をご覧下さい。
赤ちゃんからの英語レッスン
絵本とその音源のかけ流しによって、英語の土台を築くという方法論です。英語教室の先生が、ご自身の出産を機に試してきた英語育児を「絵本100冊暗唱メソッド」として確立されました。
基礎を固める絵本100冊暗唱メソッド
我が家ではこの本を参考に、英語絵本の読み聞かせを実践してきました。絵本の音声をかけ流しに活用し、親子で絵本をめくりながら内容の理解を深めるという方法です。
- 毎日1~2時間のかけ流し
- 毎日必ず絵本をめくる
- まずは100冊をしっかり読み込む
- 100冊終えたらフォニックスを
- 自力読みまでサポートする
『世界で活躍する子の英語力の育て方』でも、「アーリー・リーダーズを100冊読み終えてからリーダーズへ移行しよう」と書かれていますし、このメソッドが100冊読破と設定していることも、納得がいきました。
アーリー・リーダーズ | |
8~16ページ程度の洋書 | |
リーダーズ | |
16~32ページ程度の洋書 |
我が家もCTP絵本の読み聞かせ(※音声ペン活用)と付属CDのかけ流しを継続した結果、英語育児の方向性が間違っていなかったことを実感しました。
ただし、100冊メソッドはあくまでベース作りと明記されています。その後は自力読み(多読)への移行が大切で、フォニックス学習も必要であると書かれていますが、それらについては省略されています。
3ナイ主婦が息子を小6で英検1級に合格させた話
自称「お金ナシ・学歴ナシ・海外経験ナシ」=「3ナイ」という、主婦タエさんによる英語育児のハウツー本です。おうち英語界隈ではレジェンド的な存在ですね。
勇気をくれる英語育児体験談の宝庫
英語だけでなく、子どもの学習・子育て全般に有益な情報がたっぷり!
覚悟をもって、息子キリくんの伴走を続けた姿から勇気をもらえると思います。
2014年に発売された本なので、紹介されている教材や動画のリストがやや古いかな…という印象があります。
CTP絵本で育てる確かな英語力
CTP絵本に興味のある方や、CTP絵本の購入を検討されている方にはおすすめの一冊です。
絵本の解説や家庭での学習方法なども丁寧に書かれているので、マニュアル本として活用するといいでしょう。
CTP絵本を使った英語学習の進め方
我が家は多読に向けた準備として、まずはCTP絵本のバラエティーパック1・2をお試し購入しました。
長女は購入から数ヶ月で計22冊を丸々暗唱してしまったので、「これなら楽しく継続できるかも?」ということで、レベル1以降も導入することに決めました。
- CTP絵本とは何か?
- 付属CDの聞き方と活用方法
- 読むだけで終わらせない学習方法
CTP絵本のメインセットであるレベル1~3を購入する前に、この本やバラエティーパックを「お試し教材」として活用し、お子さまの反応を見るのも良いかと思います。
親子で英語絵本リーディング
多読の定番であるORT(オックスフォード・リーディング・ツリー)について、その魅力や英語学習への活用法を解説してくれる有名な一冊です。
ORTの試し読みと活用術
実際の絵本と音声CDが付いてくるので、試し読みをしてみたい方にもおすすめです。
また、この本を事前に読んでおくことで、ORT学習の質が高まることは間違いないでしょう。イラストやストーリーに隠された秘密の数々を知ることができ、その奥深さに感動すら覚えました。
- ORTとは何か?
- ORTの読み進め方
- ORTの試し読み
- ORTと共用すべき他教材
我が家ではCTP絵本に続き、ORTも使うことになりました。これらのおかげで娘は絵本が大好きになり、そこで覚えたフレーズを日常生活でも口にするようになっています。
かけ流し・絵本・多読の積み重ねが、最高のインプット方法であることを、実感せずにはいられません。
また、著者の一人である古川昭夫先生は「多読」に関する本をたくさん執筆されています。興味のある方は、是非他の本も読んでみてください。
英語育児の目標設定と本の選び方
子どもの英語教育に関する本は年々増えている印象で、その中から何をどう選べばいいのか、悩んでしまいますよね。
そのため、まずは英語育児(おうち英語)を実施するにあたり、到達したい目標やそれにかけられる時間・予算などをざっくり考えてみませんか?
そしてその後に気になる書籍の目次や口コミを読んでみると、相性の良い本を見つけやすくなるので、無駄な出費を防げるかと思います。
英語育児に関しては流派も様々で専門家の意見も分かれますし、家庭環境や予算などが大きく影響するものです。使用するメイン教材によって、取り組み方も変わってくるでしょう。
何歳から始める? | かけられる予算は? |
自由に使える時間は? | 学習方法は? |
教材のタイプは? | どのレベルを目指す? |
たとえば、赤ちゃんから始める場合と5歳から始める場合では、使用する教材も進め方も変わってきます。英語育児にかけられるお金や時間的な余裕なども、各家庭様々でしょう。
- 子供が英語を好きになってくれれば十分?
- 受験英語に備えたい?検定対策は?
- 海外でも通用する英語力を目指したい?
最近はDVD教材も人気ですが、「なるべくスクリーンタイムは増やしたくない」と考える方もいるでしょうし、「とにかく本を沢山読んでほしい」と思う方もいるはずです。
英語育児は長期戦になるだけでなく、親が伴走しなければなりません。
家庭の教育方針にマッチし、「これならできるかも!」と思わせてくれる本に出会うことが、成功への近道となるのではないでしょうか。
当ブログのコンセプトと英語育児本
たとえば、我が家の場合…
英語育児コンセプト:
- 目標は、社会で役立つ高度な英語力
- 直接法で進めたい
(オールイングリッシュ/母語方式) - 家庭で無理なく実践できる方法を
- 絵本・多読・音のインプットを重視
(DVDメインの教材は避けたい) - DWEやサンリオ等のフル教材はなし
- 英語での積極的な語りかけはしない
私の娘たちには、有名な高額パッケージ教材を購入したことはありませんし、外部の英語教室にも通っていません。
まずは日本語を育てることに重点を置き、家族間のコミュニケーションも大切にしたいので、英語での語りかけも積極的には行っていません。
家庭で実践可能な方法を探りながら、その都度相性の良さそうな教材や絵本を取り入れ、マイペースに進めています。
もし、同じような方針で英語育児に挑戦したいという方がいらっしゃれば、こちらで紹介した書籍たちは参考になるかもしれません。
英語育児は親の伴走が必須で、継続しなければ意味がなくなってしまうという難しさはありますが、軸さえしっかり持っていれば家庭学習のみでも目標達成は可能だと信じています。
そのためにまずは、バイブルとなるような英語育児本を手に入れましょう!