子どもの英語力を育てるために、何からどのように始めたらいいのか。
SNSでは「おうち英語」「英語育児」「バイリンガル子育て」といったタグを頻繁に見かけるようになり、一般的な日本人の家庭でもそれが可能であることを知りました。
そして、以前から幼児英語教育に興味を持っていた私は、飛びつくように情報を追いかけ、関連書籍や論文を読み漁ることになります。
おうち英語に出会えて良かった
それが、今の正直な思いです。
娘たちもいつかは英語を「勉強」しなければならない時が来て、「好き」とか「楽しい」みたいな要素はなくなるのかもしれませんが、できるだけ長く「英語の時間=親子で楽しめる時間・親子のスキンシップを高める時間」であれるように努力したいと思います。
環境の整備と、しかけ作りと、子どもに寄り添う気持ちを忘れずに。


子供の英語学習について調べる
長女を妊娠中、子どもの英語教育に関する情報収集が趣味のようになっていました。
胎教として本当に効果があるのか定かではありませんが、有名なDWE(ディズニー英語システム)のマタニティ向けプレゼントに応募してみたりもしました(サンプルが欲しかっただけ…)。
近い親戚に「おうち英語の成功例」がありましたし、母親目線で書かれた英語育児本やSNSの投稿も大変参考になりました。
ただ、そこで学んだのは「単純に真似をすればいいわけではない」ということです。
言語の習得には相当な時間を要するし、それを親子で継続できるのか。継続するためには、どのような方法や教材と相性がいいのか。
目的も目指したい英語レベルも、家庭環境も予算も、各家庭様々です。
そういった事情を考慮した上で、我が家ではどのように進めていくべきかをしっかり考える必要があると思いました。

赤ちゃん期はかけ流しに徹する
長女が無事に誕生してからは、早速英語のかけ流し(聞き流し)を始めました。
ねんね期の赤ちゃんに対して他にできることもありませんでしたし、産後の慌ただしい生活の中でそれほど苦にならず実践できるものがかけ流しでした。
同時に、アルファベットポスターをリビングに貼ったり、英語のおもちゃを用意したりと、生活空間に英語を散りばめていきました。
英語が当たり前にある環境を作りたかったのです。

英語のかけ流しが生活の一部として定着してくると、次の段階として絵本を取り入れたいと思うようになりました。
長女は絵本が大好きでしたし、英語でも同じように楽しんでくれるだろうと。
乳児には動画メインの教材でスクリーンタイムを増やしたくないという考えもありました。
そこで、「まずは海外で定番の絵本を音声付きで購入したい」と思い、WORLDLIBRARY ENGLISHで洋書絵本をまとめ買いしました。
ここで入手した絵本にはCDが同封されているのですが、朗読音声だけでなく歌やチャンツも収録されているという他にはないメリットがあります。
子どもは、歌が大好きです。
早速かけ流しの一部として聞かせるようにしましたが、しばらくするとCDに合わせて絵本を持ってくるようになりました。
そして、正しいタイミングでページをめくり始めたのです。当時1歳の娘が、です。
私は、幼児にとって、少なくとも私の娘にとって、「歌×絵本」はこの上なく相性の良い組み合わせだと思いました。
これなら、英語も楽しめるだろうと。

英語の絵本で英語力を育てたい
英語のかけ流しを続けながら、子どもの英語学習についてひたすら研究する日々が続きました。
この先どのように進めればいいのか、具体的な方法が分からず悩んでいたからです。
そんな時、運命的な本に出会います。
フォニックス × 多読
子どもの英語学習においても「多読」が効率的であることは知っていましたが、そのためにすべきことや大切なポイントが分かりやすくまとまっていました。
そして多読に導くための乳児期からの準備方法についても丁寧に書かれており、まさに目から鱗という感じでした。
- フォネミック・アウェアネス
- フォニックス
- サイトワーズ・センテンス
- リーディングフルエンシー
- リーディング
本を読み返す度に、「子ども時代から身につけた英語を忘れることなく、高いレベルまで伸ばしていくには、多読(高度なリーディング力)が欠かせない」ということも再認識しました。
それは、CEFR B2レベル以上を目指すどの英語育児本でも説明されていることですし、私自身も実体験からそのように確信しています。
おうち英語の軸を多読にしよう
そして、フォニックスと多読を軸に親子で取り組んでいこうと決めた私は、フォニックスを本格的に学ぶ前にしっかりと耳を鍛え、英語の絵本を好きになってもらおうと準備を進めました。

まずは、フォニックス学習の前に「フォネミック・アウェアネス」という取り組みが重要とのこと。
その一つとしてマザーグースやナーサリーライムをたくさん聞かせるという方法がありますが、これはすでに実践していたので、韻を踏んだ表現をたくさん含む絵本を取り入れたいと思うようになりました。
できれば朗読音声だけでなく、歌やチャンツ付きの絵本が欲しい。
そこで出会ったのが、CTP絵本です。
CTP絵本の魅力:
- 教材としての英語絵本
- CDには歌やチャンツも収録
- 韻を踏んだ表現
- 頻出表現が繰り返し登場
- 少しずつレベルが上がっていく
これほど私の理想にマッチした教材があるのかと、感動すら覚えました。
娘も気に入ったようで、CTP絵本のCDを毎日かけ流しても飽きることはなく、メロディーに合わせて気分良く歌うようになりました。
そしてかけ流しとは別に毎日親子で絵本をめくり続けていたところ、いつの間にか英文を暗唱できるようになり、その意味を絵本から推測するようにもなりました。
こうして身につけた英語表現を日常生活でも積極的に使うようになった時は、幼児期の子どもが持つ能力の高さに脱帽したものです。

フォニックスは家庭で学べるのか
長女が3歳になると、CTP絵本の暗唱を通して相当な語彙を身につけました。もちろん、YouTubeをはじめとした映像コンテンツの影響も大きいでしょう。
独り言がほぼ英語になり、絵本の単語も知っているものから拾い読みするようになりました。
そこで、本格的に「フォニックス」を始める時が来たのだと判断しました。

すでにレターサウンド(アルファベットの音)はマスターしていたので、ワードファミリーやサイトワーズからのスタートです。
ただし、フォニックスを学んだことのない私にとって、本当に家庭学習で身に付くのか半信半疑でした。
そんな疑問を解消してくれたのが、『Sounds Great』というフォニックス教材です。

Sounds Greatをベースに理解を深め、トド英語をはじめとしたアプリ学習で遊びながら復習・定着させるという方法が、我が家には一番しっくりきました。

オンライン英会話が楽しめるように
3歳以降、英語でのアウトプットが爆発的に伸びてきたタイミングで、オンライン英会話を導入することにしました。
いつでも好きなタイミングで、自宅でレッスンを受けられるというメリットは、幼児を持つ親としてはとても有難い。

これを機に、「英語で話す」時間も作ることができました。

このようにして、3歳半の時点で英語育児の方向性が固まり、「このまま進めていけば何とかなるだろう」という安心感を得ることができました。
もちろん、フルマラソンで例えるならばまだ5km地点といったところではありますが…
- 英語が当たり前の環境作り
- 英語への抵抗感を持たせない
- できれば英語を好きになって欲しい
- 英語の絵本を毎日読みたい
- フォニックスを習得したい
- オンライン英会話を日常に取り入れる
- 多読のスタートラインに立つ
これらをクリアしたことで、確かな土台を築けたと評価しても良さそうです。
娘は、少しずつ自力読みもできるようになってきました。初見の英文でも「音声化」が可能になったことは、本人にとっても大きな自信となっています。
引き続き、親子で楽しく取り組むことを忘れずに、おうち英語を頑張っていきたいと思います。

